書道の基礎知識 - 硯(すずり)
■書道の基礎知識-書道の道具
賞状書士の仕事をやるには、それなりの道具が必要です。今では、墨汁や硯が不要な筆ペンという便利なものがあります。急ぐ場合はとても重宝しますが、書道をする際は、やはりちゃんとした道具を使いたいものです。
②硯(すずり)
硯は墨汁を入れるものです。これがないと上手く筆に墨を付けることができません。墨汁の中に筆を入れ、たっぷりと浸した後に、適当な着き具合になるまでの調整をしてくれるのが硯の役割です。硯は石製の硯が大半で、大きく分けて日本産硯と中国産硯とがあります。中国産は、端渓硯(たんけいけん)、澄泥硯(ちょうでいけん)、紅糸硯(こうしけん)、松花江緑石硯(しょうかこうりょくせきけん)、歙州硯(きゅうじゅうけん)の5大硯が知られています。
日本産硯は、和硯と呼ばれており、赤間石、玄晶石、那智黒石などが知られています。
良い硯とは
また、墨と言えば今は液体墨がかなり普及していますが、私たちの頃は長方形のカタチをした固形の墨が主流でした。その墨を硯に磨りますが、硯の材質で微妙に違ってきます。目の粗い硯だと、磨りやすいのですが、墨の色がハッキリと出ず、にじみも汚れが混ざったような色になります。
硯の善し悪しはこのきめの細かさで決まると言ってもよいでしょう。それは硯の鋒鋩(ホウボウ)にあります。鋒鋩は、先のとがった槍先を連ねたようなものと、例えられています。その鋒鋩が柔らかく、きめの細かいものが良い硯とされています。
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